株式投資に興味を持った初心者の人は、「株でどのように稼ぐのだろう?」と考える人は多いのではないでしょうか。
株式投資で稼ぐ方法は、大きく分けて「短期的な売買」と「長期的な保有」があります。無理なく株式投資で稼いでいくためには、自分のライフスタイルに合った投資スタイルを確立することが重要です。実際に、株式投資で稼いでいる人は自分の投資スタイルを確立しています。
このページでは、株式投資の基本となる、「短期的な売買」と「長期的な保有」について解説します。株式投資のスタイルを比較して、ご自身の投資スタイルを確立する参考にしてください。
株式投資の取引時間帯
株式投資のスタイルを決めることは重要です。スタイルとは何かというと、株の運用方針です。例えば、株をどのくらいの期間保有して、どのくらいの利益を狙うかという具合です。まず、株式投資のスタイルをあなたの生活スタイルに合わせるために、株式投資の取引ができる時間帯についてお伝えします。
株式投資の取引ができる日は、祝日と土日を除いた平日です。さらに、取引の時間は前半と後半に分かれています。前半を「前場(ぜんば)」、後半を「後場(ごば)」といいます。
前場の時間は9:00~11:30、後場の時間は12:30~15:00です。この時間帯は株価が動いており、リアルタイムに注文ができます。株の売買はこの時間帯にしかできません。
前場と後場の時間帯以外の取引時間外に株価は止まっています。リアルタイムの時間帯に注文ができない人は、取引時間外での注文となります。取引時間外の注文は、証券会社によりまちまちですが、概ね朝の7:00~9:00と17:00~翌日3:30となっています。
取引時間外の注文とは、例えば前日の株価が125円の株があります。朝の8:00に120円になったら買うという条件で注文を出しておくのです。9:00から取引が始まり、9:25に株価は120円になりました。この時に自分の出した注文が施行され、120円で株を買えたことになります。
このように、リアルタイムで株の売買ができない場合でも、取引時間外の注文を利用することでいつでも株取引の注文を出せます。
したがって、ご自身のライフスタイルに合わせて、株の売買が可能なのです。
短期売買と長期保有
株式投資のスタイルを大きく分けると、「短期的な売買」と「長期的な保有」があります。短期的な売買とは、短期間でこまめに利益を狙い売買を完了させる取引方法のことになります。
短期的な売買で利益を上げるために、もっとも重要なことは売買をするタイミングを見つけることです。株を買ったあとすぐに株価が上がるであろうポイントがあり、その機会を待ちます。そこで株を買い、想定していた利益が出たらすぐに売ってしまいます。
短期的な売買のタイミングは、時間にすると5〜30分ほどとなります。タイミングを逃さないためにも、株価の分析やチェックに多くの時間をかける必要があります。一度、売買のポイントをみつけてしまえば、あとは売買を実行するだけです。売買の期間は1日、長くても数週間程度で完結となります。
短期の売買は、配当金(企業が利益を上げた時に株主に分配するお金)を得ることや株主優待(企業が株主に自社の製品やサービスなどを提供すること)をもらうことはほとんどありません。また、安定的な株主になり株主総会(株主たちが会社の基本的な方針や重要な事項を決定する会)に参加することもないでしょう。
一方、株の長期保有の場合は異なります。買った後、2〜10倍と大きく値上がりしたり、どうしても現金に換金したい理由ができたりしたときに売ります。もしくは、会社の運営方針が変わってしまい、「応援したくなくなった」などの理由もあるかもしれません。
なぜなら、長期保有には「長く会社の株を持ち、配当や株主優待をもらいながら、会社を応援しよう!」という側面があるからです。
短期的な売買と違い、毎日株価の分析やチェックは必要ありません。週末など、時間のあるときに今後の業績が期待できる会社の選定や株価の分析とチェック、保有株のニュースや業績の進捗の確認などが必要です。週に1〜2時間程度の時間があれば良いでしょう。
以下に短期売買と長期保有について特徴をまとめました。
短期売買の特徴
・売買は1日〜数週間で完結する。
・株価を毎日分析する必要があるため、時間に余裕がある人に向いている。
・資金の回転が速いため、投資の効率が良い。
・短期間の値動きだけが重要なため、企業の業績や財務状態は必ずしもチェックする必要はない。
・期待できる利益は1〜20%程度。
以上の特徴から、短期売買は毎日株価の分析やチェックをする時間の取れる人、売買をたくさん繰り返すのが好きな人に向いています。
さらに1日で売買を完結する取引をデイトレードといいます。デイトレードは、日中にリアルタイムで株価をチェックする必要があります。その日の取引時間は15:00までですから、この時間までに買った株は売らないといけません。もし売らなければ、次の日に株を持ち越すことになってしまいます。持ち越すとデイトレードにはなりません。
したがって、デイトレードは株式投資を副業でやってみたい人には全く向かない投資方法です。
また、売買の期間が数日〜数週間の取引をスイングトレードといいます。スイングトレードであれば、株価の分析と売買注文は夜の1〜2時間でできます。そのため、平日の夜に時間の取れる会社員に向いています。
2003〜2006年に私は株式投資の勉強会に参加していました。勉強会参加者のうちの10数人と株式投資の運用結果の報告や情報共有をしていたのです。その10数人のみなさんは株式投資で利益を出していました。10数人の中で会社員は7割ほどいて、みなさんスイングトレードで利益を出していたのです。
長期保有の特徴
・会社の成長性に投資するため、保有は1年以上長いときは10〜20年と保有することもある。
・株価は毎日確認する必要がないため、週末に株価やニュースのチェックをするだけで済む。
・資金は長く拘束されることから、投資の効率は悪く、投資資金の評価が数年の間損失状態になる場合もある。このことを評価損という。
・長期間保有するため、会社の業績や財務状況のチェックを行う必要がある。
・期待できる利益は2〜10倍、まれに100倍も!?
・配当金や株主優待をもらえる。
・株主総会に参加して会社の運営に意思を反映させることができる。
以上の特徴から、時間がかかっても大きな利益を狙いたい人や会社の業績や成長性、財務状態を調べることが苦にならないという人に向いています。さらに、株価の分析や会社のチェックなどは、週末でもできることから、特に週末にしか時間が取れないという会社員の方におすすめです。
また、長期保有は日々の株価を気にせずに、じっくりと会社を応援しながら、配当金や株主優待をもらうことができるメリットもあります。先述のとおり、週に1〜2時間ほど株価や会社の分析、ニュースのチェック、会社の業績の進捗の確認など行います。このことから、週末だけでも、十分に可能な取引方法となります。
まとめ
株式投資で稼いでいる人は、自分の投資スタイルを確立しています。自分の生活スタイルに合わせて、無理なく株式投資を行っているのです。
ここまで解説してきたように、短期売買は毎日時間が1〜2時間は取れること。株式の売買をたくさん繰り返すのが苦にならない人に向いています。
長期保有は、毎日は時間がなくても、週に1〜2時間は時間の取れる人。株価はそれほど気にすることなく、長く保有することで大きな利益を得たい人。会社の業績や財務状態などを分析することが苦にならない人に向いています。
あなたも、ご自分のライフスタイルに合わせて、投資スタイルを短期売買にするのか長期保有にするのか、このページを見て参考にしてください。